October 28, 2005

メメント・モリ5

145668b1.jpg真っ青な青空に紅葉した葉っぱが
綺麗に映えて、美しくて、長閑で
なんて気持ちのいい休日。

ドライブしながらでも
どこか美術館とか写真展でも
観に行きたいと思ったのだけど・・・。
残念ながらこの後用事があるので
家にある写真集で我慢しよう、と
その中で藤原新也さんの「メメント・モリ」を
手に取ってしまった。
でもこれは、うららかな日差しのもとで読むような本
・・・じゃあないと、思う。
「生きること」を深く考えずにはいられない本だから。

メメント・モリ・・・とはラテン語で
[ 自分が、いつか、必ず、死ぬことを忘れるな ]
という意味の警句なのだそう。
詳しくはWikipediaにて。

いつだったか…少し前に駒ヶ根高原美術館の彼の常設展を観に行った。
ずーっと前から行きたかった美術館ではあったのだけれど
私はしばらく、彼の写真と言葉とブラックライトとで彩られた
展示室から出てくることが出来なかったのを覚えている。

思わす固まってしまった写真の前に掲げられていた彼の言葉。

「死というものは、なしくずしにヒトに訪れる
ものではなく、死が訪れたその最期のときの
何時かの瞬間を、ヒトは決断し、選びとるのです。
だから
生きているあいだに、あなたが死ぬときのための
決断力をやしなっておきなさい。」

深い言葉です。

そしてもうひとつ。私がいちばん好きな写真に添えられた言葉。
その写真を実際にここで紹介できないのが残念なんだけど。

「黄色と呼べば、優しすぎ
黄金色と呼べば、艶やかに過ぎる。
朽葉色(くちばいろ)と呼べば、人の心が通う。」

秋の里山の小さな民家の裏山の何気ない写真。
長閑で罪のない、空と木々と洗濯物。
ああぁ。  ひとすじ涙がこぼれました。

近場の美術館ではないけれど、絶対おススメです。駒ヶ根高原美術館

そしてメメント・モリも。

そしてそして藤原新也オフィシャルサイトも。

トラビスさんのページherb_diamondさんのページでも紹介されています。

takamaien_n at 14:25│Comments(8)TrackBack(1) 読書感想文(自由研究?) 

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1. メメント・モリ  [ nerine ]   October 28, 2005 15:37
{/kaeru_fine/} 藤原新也さんの「メメント・モリ」を読みました。 ゆっくり、考えたいなぁと思いました。 研究室の自分の机の上に置いといたら、先輩方から、「あいつはまた生と死をさまよってる。」って言われてたみたいです。{/hiyo_shock2/} まず本を開いて一番に飛び込...

この記事へのコメント

1. Posted by mie   October 28, 2005 15:56
私のブログでもコメントいたしましたが、こちらでもコメント&TBさせていただきました。

朽葉色の写真、とても心に染み入りました。管理人さんの知っている場所だったとは。

素敵な美術館を知ることができたので、私からも。
私の地元にある豊田市美術館です。ご存知でしょうか。谷口吉生が設計した美術館で、その空間自体がすばらしいんです。いつもおもしろい企画展をしています。おすすめです。

では、またおじゃましますね。
2. Posted by トラビス   October 28, 2005 19:51
shiro_takaさん。

コメントありがとうございます。
さらに、他の方の記事の中で、私のブログの紹介をして頂くなんて事は初めてですので、とても嬉しいです。

藤原新也さんの写真展には、機会があれば是非いつか行って見たいです。

こちらにもまたちょくちょくお邪魔致しますので、宜しくお願いします。

※せっかく貼って頂いたTBですが、どうやらURLに誤りがあるようです。
僭越ながら、貼り直しをお勧め致します。
3. Posted by shiro_taka   October 28, 2005 21:09
mieさん、ようこそ!
「豊田市美術館」情報、ありがとうございます。
早速Webで調べてみました。いいですねぇ。
コレクションを見てみたら
菱田春草、クリムト、フランク・ロイド・ライトなど
観たい作品がいっぱいでした。
今なら谷口吉生さんの建築展も観れるんですね。
行ってみたいです。
4. Posted by shiro_taka   October 28, 2005 21:19
トラビスさんも、ようこそ!

TBのURLが消えていたようでご指摘ありがとうございます。

トラビスさんの<音楽>のページで
「フライデイ・ナイト・イン・サンフランシスコ」の記事読みました。
すごく聴いてみたいCDです。
5. Posted by トラビス   October 31, 2005 09:52
shiro_takaさん。

私のブログにも書きましたが、お勧めの写真家と情報サイトをご教示頂きましてありがとうございます。

『フライデイ・ナイト・イン・サンフランシスコ』に収録されている『地中海の舞踏』は是非聴いて頂きたい曲です。
アドリブの応酬で少々くどい感もありますが、感情が込められたパコのギターに心が揺さぶられます。

またお勧めのCDが有ったらどんどん書いていきますので宜しくお願い致します。
6. Posted by shiro_taka   November 01, 2005 10:19
トラビスさん、ありがとうございます。
『地中海の舞踏』…って何だかかなり“熱そう”ですね。
私はパコ・デ・ルシアくらいしかよくわからないのですが
トラビスさんはギター弾くんですか?
プロフィールのところの写真エレキですよね?




7. Posted by トラビス   November 01, 2005 18:22
shiro_takaさんこんばんは。

確かに、『地中海の舞踏』はかなり熱いです・・・
私は初めて聴いた時、音の力にやられて全く動けませんでした。

原曲が収録されている『エレガント・ジプシー』が発売された時、パコ・デ・ルシアは世界的にはまだまだ無名だったそうなんですが、そこでのアル・ディ・メオラを手の平で転がすようなプレイが話題になり、一躍世界のトップ・ギタリストになったそうですよ。

前置きが長くなりましたが、ギターは趣味でもう10年程やっています。
fender社のjaguarというエレキ・ギターを愛用しておりまして(プロフィール欄のアレです)、gooで使用しているIDはそこからつけました。
パコ・デ・ルシアが今一番好きなギタリストになってしまったので、フラメンコ・ギターを始めようかと思案中です・・・
8. Posted by shiro_taka   November 02, 2005 23:39
トラビスさん、お返事遅くなりましたが・・・
フラメンコギター!これまたかっこいい!じゃないですか!
スパニッシュギターとはまた違うんでしょうか?
フラメンコ、ちょうど私も買おうと思ってアマゾンで注文したところです。そろそろ届くかな。
感想はいずれブログにUPするつもりです。
トラビスさんはギター歴10年ですか。バンドとかされてたのかしら?

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