旅の想ひ出

November 18, 2009

名店をもうひとつ

先日「shiroさんて意外とB級なんですね」・・・とお客様から言われました。
ええ。そうなんです。
ラーメンなんかも好きでして。

9月に行った富山では、キトキト体験もせず、富山ブラックにトライしたり
高山でも、飛騨ステーキではなく、高山ラーメンの方が興味があったりして…。

飛騨高山04

この暖簾の雰囲気で、ここにしよ〜と決めました。昭和31年創業という老舗ラーメン屋さん。


期待を裏切らない、これぞ醤油ラーメン!なスープ。カドがなくて、胃にも優しい感じで
細くて縮れた麺も、いちばん好きなタイプ。

地元の常連客な若いお母さんが、いつもどおり!ってかんじで
「大盛くださーい」ってオーダーしていたのが、印象的だったわ。

飛騨高山02

家族経営な雰囲気もグッドでした。
ほぼ満席だったけど、カウンターに座れてよかった♪

つづみそば 高山市朝日町52

takamaien_n at 05:19|PermalinkComments(4)TrackBack(0)

November 14, 2009

飛騨高山が好きなワケ

温泉を巡り、日本の古きを訪ねる旅が好きで
城下町や宿場町の風情漂う古い町並みを訪れる機会の多い私ですが
高山を訪れるのには、実ははっきりとした目的があります。

わらび餅の名店「いわき」
ここのわらび餅が食べたいばっかりに、高山行きの計画を立てると言っても過言ではありません。

それくらい私にとって吸引力のあるお店なのですが…ですが、不定休!
その上、人気があって早く行かないと売り切れ御免ということもあり
今までの戦果は、たぶん2勝4敗くらいだと思う。
だからまたリベンジを!と燃えてしまうのかもね。

というワケで、高山に行くと、いつもいつも「いわき」にまっしぐら!なのですが
残念ながら今回もフラれてしまいました。

でも、今回は時間が十分あったので、他の暖簾を気にしながら、ずいぶんゆっくり散策しました。
・・・すると。
高山の碁盤の目のような通り沿いには、和菓子屋さんがとても多いのですね。
今まで「いわき」しか眼中になかったためか、あまり気づいていませんでした(汗)

栗きんとん、栗よせ、草餅にどら焼きに…
そして【お気に入り!】に追加したい素朴なお餅屋さんを発見!

笹団子
松本餅店の笹だんご
ここも数量限定販売で、午前中が必勝タイムとのこと。

1本80円の笹団子を包んでお勘定してくれた、おばちゃんの指先には
真っ白なお粉がついたままで…ちょっと素っ気なくて、でもちょっとハニカミ気味の
そんなおばちゃんの笑顔に惚れてしまいました。

そして、自分に豪華なご褒美あげてもいいくらい頑張ったら
また行こうと決めた渋草焼の窯元。

日本人の心を忘れないお家つくりのために
背筋を伸ばしていつかは買いたいと思う茶箪笥のある飛騨家具のお店。

飛騨高山01

今回は、そんな素敵なお店との出会いもあって収穫の多い旅でした。

松本餅店 高山市下二之町65
渋草焼芳国舎 高山市上二之町63
松井タンス店 高山市下二之町10

takamaien_n at 21:26|PermalinkComments(2)TrackBack(0)

May 17, 2007

酒田の本間様

前山寺の日本庭園の写真で思い出した山形県酒田の美術館のこと。

本間美術館1

冬の山形だというのに雪がちっともなくて、ちょっと拍子抜けしてしまったのだけれど
でもやっぱり、日本一の大地主といわれ、今も本間さま本間さまと親しみを込めて
呼ばれている坂田の豪商はすごい人だったんだなーと実感しました。

藩主酒井のお殿様はもちろんのこと、東宮殿下(昭和天皇)も
お泊りになったことがあるという本間家の旧別荘「清遠閣」は
やがて迎賓館としても利用されるようになったそうで
風景がゆがんでみえる手漉きのガラス窓とか、シャンデリアとか、梅の透かし彫りの欄間とか・・・
大正ロマンな雰囲気が漂い、意匠を凝らした当時の最高級の技術が詰まったお部屋からは
見事な日本庭園の「鶴舞園」が望めます。
窓際にさりげなく置かれたイスが何とも言えず美しかった。
数々の骨董品も美術品も素晴らしく、ずいぶんとのんびり鑑賞させていただきました。
でも館内は撮影禁止。その感動が伝えられないのが寂しいなー。

本間美術館2

本間様はこのお屋敷や庭園を作ったのは
何も、自分の満足のため、贅を極めるためではなかったらしい。
庄内平野の米を港から北前船で出荷し
それと交換に京をはじめ様々な地域と貿易をして栄えた街、酒田。

その港湾労働者たちも、寒くなると時化るコトの多い日本海では冬は仕事にならない。
そんな彼らの働き口を確保するために、港から木や石をたくさん運ばせて
この別荘と庭園を作り上げたのだそう。
だから。
「本間様には及びもせぬが、せめてなりたやお殿様」-----と歌われるほど
庶民にとっては、殿様よりも本間様の方がすごい人だったってことらしいね。

当時は三井家や住友家に並ぶ大商家だったというけれど私腹を肥やすことなく
民衆のためにお骨を折ってくださって、酒田発展に尽くして来られたのですね。
有難い御方です。

今頃、この庭園は躑躅なんかが満開でさぞや美しい風景になっているのでしょうね。
私、季節を間違えました・・・ね。

本間美術館4

それから新館(・・・ってそうは思えないないんだけど)、と呼ばれている美術館の方も
地味ですが、でも、なかなかいい味かも・・・です。この看板のフォント?が好き。

昭和60年代のインテリアも、なかなかステキ!
本間美術館3

---なんて言っても撮れたのはこれだけですが。
でも、かっこいいランプシェードだと思いませんか?カフェとかで真似していそうなカンジです。

財団法人 本間美術館公式サイト
山形県酒田市御成町7-7
TEL:0234-24-4311

takamaien_n at 23:48|PermalinkComments(0)TrackBack(1)

March 01, 2007

みちのくふたり旅 その6

銀山温泉の旅館藤屋さんは、その異彩を放つ外観と、青い目の女将ジニーさん
(数年前の公共広告機構のCMの
「ニッポン人には、日本が足りない。」っていうコピーで有名になった人)が、とにかくキャッチーなので
能登屋さんと並んで注目を集めるところだけど-----
お料理の美しさ、美味しさは、まだあまり取り上げられていないみたいだった。どうしてだろう。

【一献】はジニーさんお手製の甘いブルーベリーの食前酒。

乾杯の後は、これまた、ジニーさんの故郷の近くナパバレーのワインで、夕食が始まった。
藤屋のごはん1

繊細なグラス。
旅館中にオーダーメイドがいっぱいなんだ!とスタッフの方がおっしゃっていたけど
このグラスもそうかしら。軽くて、すっぽり掌になじんで、ナントもお酒がすすむのだ。

藤屋のごはん2

春近し 如月献立---と板長の筆文字で綴られた献立書に 【羽前の旬彩】 とある。
養老赤海鼠 蛸菜種漬 真つぶ磯貝 合鴨ロース煮・・・ 春を感じますね。

藤屋のごはん3藤屋のごはん4
そして【吸物】潮ちり仕立 寒鯛

北大路魯山人がデザインしたといわれる「金銀日月椀」・・・素晴らしかった。

黒地に金と銀の円を交互に配置した、一見、単純そうに見えるこのデザインだけど
計算しつくされた美しさが、そこにはあると思う。魯山人というお方は、やはり天才だのだわ。
こんな器でお吸物がいただけるだけでも、ここに泊まった価値があったというものデス。
寒鯛もほろほろっと柔らかく、柚子の香りで、ふくよかさ倍増!

藤屋のごはん9
そして【割鮮】

黒曹以(クロソイ)
これはどちらかというと釣り人の魚・・・つまり、あまり市場には出回らない魚だと聞きました。
北海つぶ貝に帆立に、なんと言っても珍しかったのは、サエズリ=鯨の舌。
私は初体験だった。
脂がのって口の中で蕩けそうというか、まったり!!な食感。独特なのね。
完全にこれは酒の肴。辛口のシャンパンとかどうかしらねー、合いそうな気がする。

藤屋のごはん5藤屋のごはん6藤屋のごはん7

このあたりから、私、酔っ払ってます。もう写真がテキトーだもの(笑)

【鉢物】寒ブリ大根
   ・・・板前さんの“仕事してる”出汁がたまらないっ。こんなに美味しいブリ大根は初めてです。
【焼物】松島産の牡蠣伝宝焼
   ・・・これもグッドアイディア。さっそく自宅でも試してみたけど
   <牡蠣と葱と甘味噌とチーズ> 合うぅ〜。この組み合わせ驚き。クセになりそう。
【蒸し物】雲子豆乳蒸
   ・・・雲子がこれでもかっていうくらい入っていて、食べきれないほど。餡も最高だったなー。

そして【強肴】
チョイスメニューだったので、私はズワイ蟹に、KUROは尾花沢牛に。
すっかり写真は忘れてます(汗)

これから【御飯】と【水菓子】かー、もうお腹いっぱいでこれ以上無理!!
もう、別腹もないよーと思っていたら・・・
「御飯と水菓子はお部屋の方へご用意させていただきます。
お風呂でもゆっくり入られて、宜しければお夜食としてお召し上がりください」だって。 嬉!
藤屋のごはん8

お風呂のハシゴをして、エネルギー消費をタップリ?して、もちろんしっかり頂きました!
お風呂上りのフルーツの美味しいこと♪

----------

そして翌日の朝ごはん。朝からやっぱり 幸せ が、てんこ盛りなのだ!
まず、この黒い土鍋で炊かれたご飯に、期待がますます膨らみ、おこげも香ばしく。
藤屋のごはん10

生ハムのサラダに、豆乳豆腐に、焼鮭に、納豆とあおさ海苔を混ぜたのに、出汁巻き卵に、お新香に
・・・後はなんだっけ?
藤屋のごはん11

他にも2、3品あったはずだけど、記憶が曖昧になってしまった。ダメね。

藤屋のごはん12

とにかく食器も素晴らしくて、目にも舌にも楽しい大絶賛のお料理の数々だった。
板長にお目にかかれなかったのが、唯一の心残りかな。

藤屋1藤屋2

最後に写真をもう2枚。私が藤屋の中で、好きになった場所というか、風景。

右は、2階の窓辺のイス。ちょっとしたライブラリーコーナーになっていて
日差しが差し込みポカポカしそう。時間があったら、ここで微睡みたいところだ。

左は地下にあるお風呂からあがってくる階段から天井を見上げたところ。 この採光!
これからの日本の家づくり(特にお風呂のあり方)に、影響力があるように思うのは私だけ?
「バス空間は、究極の超私的リビング」だって、先月読んだある月間誌で特集されてたな・・・。

こんな風に、昼と夜で全く表情を変える---それが「旅館藤屋」のいちばんの魅力なのかも。

正直言って、私たちが「藤屋」に泊まるなんて、どう考えても“分不相応”だったかもしれない。
確かに“高いお買い物”だったけれど、でも、いろいろインスパイアされたかったのだ。
いい経験させてもらえたな・・・と思う。意味のある授業料払ったつもりで、またがんばって働こう。
旅ってやっぱいいね。

戻って数日後、女将からお礼のはがきが届いた。猪のシールが貼ってあった。
ありがとう、ジニーさん。

銀山温泉旅館藤屋公式サイト山形県尾花沢市大字銀山新畑443
TEL:0237-28-2141


takamaien_n at 23:58|PermalinkComments(0)TrackBack(1)

February 28, 2007

みちのくふたり旅 その5

銀山温泉1

山形・銀山温泉・・・仙境の湯。
日本の理想の温泉場を絵に描いたらこうなるのかな---という場所です。
鄙びた・・・というコトバがぴったりな風情。かつては日本三大温泉として栄えたんだそうな。

木造多層造りのお宿が銀山川沿いにずらーっと並んでいて、車もは入れないし、照明はガス灯。
これを守っていくのって大変な努力が必要なのでしょうね。

銀山温泉でいちばん有名なのは何といっても「能登屋」(注:上の写真です)
銀山のシンボルといえるのかもしれないね。どの雑誌にも絶対に載っている。
大正ロマンたっぷりで、ノスタルジックで、本当に美しい旅館。
文化財にも指定されているらしい。

私の写真では、暗すぎて何のことやら??なので、こちらをどうそ。能登屋旅館

左の写真は温泉街のいちばん奥の景色。右は泊まった旅館から見えた景色。
銀山温泉2銀山温泉3

私は、もちろん「能登屋」に泊まるつもりでいたのだけれど
KUROが仕事の関係で役立てたいと思ったのか、是非泊まってみたいということで
急遽、「藤屋」に泊まることに・・・。

出かける前に見たリクルートの「おとなのいい旅」(つまり じゃらん ね) の特集
“オールド&ニューデザイン・名建築の温泉”にも
今月発売のマガジンハウスの「CasaBRUTUS」の特集
“ニッポンの新しい宿に行きたい90”にも載っていてにわかに人気?な感じの「藤屋」さん。

ハッキリ言って浮いてます。

もともと「藤屋」さんは、青い目の女将さんがいる宿として浮いていた?のかもしれない。
そのジニーさんっていう人は、サバサバした感じのアメリカ人で
サンフランシスコから日本にやってきて藤屋の若旦那と山形のスキー場で出会い
老舗旅館の女将になっちゃった人。
(私、友達に似た境遇のカナダ人がいるんだけど
ジニーさんに会った瞬間に、彼女と同じニオイを感じてしまいました)

そのお嫁に来た彼女の発案なのかどうなのか詳しいことは知らないけど、
藤屋さんは去年の夏に、建築家の 隈研吾(くまけんご)さん がデザインして
大々的なリノベーションを遂げたから、そりゃもう大変!

夕暮れ時になると、藤屋の建物全体が行灯と化してしまったかのように
ぼわんと浮かび上がっています。
相変わらず、三脚ナシの手ブレ写真ですが、お許しを〜。

銀山温泉4

銀山温泉に到着すると、ジニーさん自ら橋のたもとまでお出迎えしてくれて
楽しくおしゃべりをしながら、川沿いの道を歩いて、旅館に到着。

銀山温泉5

ほの暗いロビー。音楽の全くかかっていない空間。
(私はこういうオサレ空間に全く音がしないっていうのも潔くてよいなーと思ったのだけど
働いている人は大変だろうなと思って、食事のときにスタッフの女の子にそう告げたら
苦笑いしてました)

黄色いガラスはフランス製のシトー派の修道会がよく使うらしい黄色いステンドグラス。
日本人のステンドグラス作家の方が表面に腐食加工をして表面を荒らしているらしい。
それが自然でいい味を出しているの。

館内で一番目立つのは細い竹のスクリーン。
竹をこれでもかっていうくらい細く細くそいで、つなぎ合わせた、簾虫籠(すむしこ)と呼ばれる
まあ簾みたいなものが壁や天井や、とにかくいろんな所に、めちゃめちゃいっぱい使われている。
金沢の職人さんが3ヶ月半かけて完成させたものだとのこと。

職人泣かせの、いや職人魂をくすぐるだろう設計。
私はのっけから、OH!オモシロイ!!ときょろきょろしながら、階段をあがると、そこにお部屋が。
銀山温泉6

どこが入り口だかわかんないほどのシンプルさ。ドア、どれだかわかります?

銀山温泉13銀山温泉14

部屋の中もいたってシンプル。
間接照明と和紙の壁紙が静かに・・・とても静かにその空間を包んでいます。
テレビやドライヤーやタオルもアメニティもゴミ箱も
そういったものは、一切何もない。
(いや、あるんだけど、外に出てないの。すべて石で出来た洗面台の下に隠されているの)
銀山温泉7

↑これは、座椅子。座布団がね---和紙なの。お尻に気持ちいいの。
畳とバススペースの間に格子の大きな引き戸があるんだけど、この影がまた、美しいのです。
何だか嬉しくなって、スタイリングも入念に、1枚パシャリ。

その後は、言うまでもなく---夕食前にも後にもお風呂三昧を楽しみました。
銀山温泉のお湯はさらっとしてて熱め。
藤屋さんには客室が8室しかないのにお風呂が5つあって、すべてが貸切風呂。

銀山温泉11銀山温泉12

これは竹のお風呂。仄暗さがいい。

銀山温泉9

2階のお風呂。外気を取りこんで入るがよし。

銀山温泉10

このヒノキのお風呂は夜よりも朝がすがすがしくていい感じ。光の入り方が絶妙です。

銀山温泉8

そしてお楽しみの食事は、夜も朝も1Fのステンドグラスに囲まれたスペースで。
だって、お部屋は禁煙なんですもの。

お料理最高でした!!!!! なので、詳しいことはまた後日ということで。

銀山温泉旅館藤屋公式サイト山形県尾花沢市大字銀山新畑443
TEL:0237-28-2141

takamaien_n at 23:55|PermalinkComments(4)TrackBack(2)

February 20, 2007

みちのくふたり旅 その4

乳頭温泉を出発して、日本一の水深を誇る田沢湖を経由。
冬の田沢湖は訪れる人もなく、レストランやお土産屋さんも全部閉まっていて
たつこ像だけが、ひとりポツンとうつむいて立っていました(あ、それはいつもか?)

参考:まっぷるnet

さらに道路を南下して到着したのが、みちのくの小京都『角館』
城下町、武家屋敷の風情が残る静かで美しい街でした。
残念ながら、雨まじりの雪が降る天気で、駆け足になってしまったけれど
ナカナカ私好みのこじんまりした場所で、結構楽しかったです。
角館1

上の写真は、角館でもいちばんくらいに有名な「青柳家」の門。
ここには農林水産省の認定を受けたという、日本に一本しかない珍しい枝垂れ桜もあるそうな。
町並みをもっと写したかったんですが
天気も悪く暗くて、こんな写真しか手元になく、すみません。
大きな武家屋敷を取り囲む黒塀の高さで、その家の武士の位の高さがわかるんだそう。

この街は枝垂れ桜が、すごく有名らしいので
よかったら 角館町観光協会のHP をご覧になってみてくださいね。
角館には450本もの桜があるらしいんだけど、もとは京都三条西家からの
お輿入れの3本の桜の苗木だったらしい。
春はきっと素晴らしいでしょうね・・・。うーん、冬訪れる場所ではないのかも。

さて、立派な薬医門が誇らしげに訪問客を迎えてくれる青柳家の中に入ると
古いものの好きな私たちには嬉しい展示物が、いっぱいあって
予定よりずいぶん長く滞在することになってしまいました。

江戸時代の刀や鎧の武具、古文書や掛け軸、農具などの他にも
蓄音機やポスター、レコード、第二次世界大戦の頃の兵隊さんや陸軍将校の軍服とか配給品とか
とにかくいろんなものが展示してあった。
その中で、いちばん私の興味をひいたのはコレ。
(ほんとは写真って撮っちゃいけないのかも。その上ブログに載せたらマズイ?!)

角館7

写真の真ん中の下にある茶色い瓶。右は「航空元気酒」左は「葡萄酒」って書いてある。
つまり気付薬なんだよね?!特攻隊の人たちに支給されたのかな?戦闘機の中は寒いものね。
他にも珍しいものがいろいろありました。

すっかり時間を費やしてお腹も空いてきたので、有名な「稲庭うどん」を食べることに。
角館2

武家屋敷通り沿いにすっかり景色に溶け込んでいる外観の麺処「古泉洞」
角館3

私たちは、その佇まいに惹かれて入ったのですが、有名なお店なのでしょうか・・・
角館の街自体に、ほとんど観光客のいない平日の昼下がりなのに
古泉洞には3組のお客様がいました。

稲庭うどんをといえば、多分、佐藤養助商店 が特に有名なんだと思うのですが
古泉洞も佐藤養助の麺でした。
稲庭うどんは、四国の讃岐うどん、名古屋のきしめんに並んで
“日本三銘うどん”に評されるとかで、のど越しがよくって、つるんとしてる。

美味しかったんですけど・・・ね。お店の親父さんの無愛想なのには、参りました。
お加減でも悪かったのでしょうか?

そして、気を取り直して(苦笑)、我らの旅のお約束「地元スーパー探索」へ。
えーと、お店の名前は何だったかな?思い出せないな。
特に地元野菜とかお弁当、お惣菜コーナーが楽しいんだけど♪秋田は物価が安いですね。
角館4

「ひろっこ」って聞いたことないなー。秋田ではこう呼ぶんだね。多分コレ“のびる”ですよね。

角館5角館6

畑のキャビア「とんぶり」も安い!買いたかったけどね。
それから、見て!このセリ。立派な根っこだね〜。
都会の人はセリの根っこは切り落としちゃう人が多いって聞いたんだけど、ホントですか?
セリは根っこがいちばん美味しいのにね〜。うちの冷蔵庫にはセリ、よく入っています。
田舎のお店に行くほど、根っこの大ぶりなセリが多いね。
 
あと、すぐ食べちゃって写真を撮るのを忘れちゃったんだけど
秋田の新名物?と評される山口製菓店の「アンドーナツ」(別名:油パン)も美味しかった!!
セールしてたのにな。もっと買ってくれば良かったよー。
お取り寄せしたい気分です。

秋田はやっぱり小豆が名産なんだね。前に紹介した「もろこしあん」といい
あんこ関連商品が多い気がする。

takamaien_n at 23:58|PermalinkComments(4)TrackBack(3)

February 16, 2007

みちのくふたり旅 その3

ドライブの楽しみのひとつ・・・。
それは行った先々で、その地域の特産物をチェックするコト。
そんな訳で、どうしても“寄り道”が多くなる。

ドライブインや、道の駅などでは絶対に地域色の強いコーナーのチェックはかかさず
それも、かなり念入りにしてるなー私、多分。

毛越寺と中尊寺を参拝して、前沢牛を食べたくらいで、今回の“みちのくツアー”では
岩手はわりとあっさりめだった(と思ってる)ので
せめて[ 岩手名物 ]を何かゲットしたいなーと思って見つけたのがコレ。

くずまき高原ヨーグルト

くずまき高原牧場の飲むヨーグルト
かつて、はなまるマーケットの「おめざ」で、織田裕二が紹介していたものらしい。

最初は口をつけたときは、一瞬ヘヴィーかも!と思うんだけど
コクがあるのにまろやかな感じで、甘みも酸味もそんなに強くない。
風味があるっていうか、尖がったところがなくて、すごくバランスが取れていて
素直に美味しいヨーグルトでした♪

初日だったので、お土産には持って帰れず。でも、ネットでも買えるからだいじょうVだわ!
190mlで¥137 大きなサイズもあり。

くずまき高原牧場公式サイト

★時系列がめちゃくちゃでスミマセン。今日は岩手に戻ってしまいました・・・(^、^;)




takamaien_n at 23:52|PermalinkComments(4)TrackBack(1)

February 15, 2007

みちのくふたり旅 その2

−乳頭温泉1日目−

温泉マニアの間では、大人気の秋田の秘湯。
その中でもいちばん人気だという一軒宿の鶴の湯温泉。ずっと行きたかった温泉でした。

田沢湖の方から山手に車をすすめていくと、林道の方へさらに道が折れて、こんな看板が・・・。

乳頭温泉01乳頭温泉03

そして見えてくるのはこんな雪壁に阻まれた景色。例年の半分くらいの高さしかないみたいだけど
コレだよコレ〜!冬の温泉地はこうでなくっちゃ!!、ね。

乳頭温泉郷の湯の中でも、いちばん古くて、
ある日猟師が怪我をした鶴が病を癒しているのを偶然見つけたのが300年前だそう。
旅行情報誌の「じゃらん」で、東北の露天風呂のある宿で泊まりたい宿ナンバーワンに輝いた!
---とかいうような賞状が事務所(=フロント)の窓に飾ってあったな。

乳頭温泉02

その中でもなかなか予約が取れないのが「本陣」というお部屋。
私たちは思いつきで数日前に予約をしたので、たまたまキャンセルが出たらしく
この「本陣」に泊まることができました。
露天風呂で一緒になった鶴の湯に泊まりにくるのが既に20回を数えたという
“超リピーター”の方がいうには
「雪景色も最高だけど、ここはブナやミズナラの林に囲まれているから
紅葉の頃もすばらしい。そういういい季節の週末は予約が解禁になる半年前に
すぐに電話をしないと取れないんだよ。よく本陣が取れましたね」
だって・・・。行き当たりばったりも、たまにはいいことあるのね♪

電気は上のバスの通っている道までしか来ていないんだって。
その道路から3キロほど、奥に入っているので、鶴の湯は自家発電。
「本陣」にはテレビや冷蔵庫はもちろん、電話もない。時計もない。
黒光りした壁に笠をかぶった裸電球とランプのほの明かり。
戸口には鍵もなくって、雨戸用と、2本のつっかえ棒があるだけ。
シンプル!!
携帯電話のアンテナはかろうじて立っていたけど、電源を入れておく気になれなかった。
だってこのシチュエーションで電子音がなったら思いっきり興ざめだもの。

さて、お風呂、お風呂。
チェックインを済ませたら、さっそく浴衣に着替えてお風呂巡り。(足元は長靴!)
いろんな源泉があるらしくお風呂によって泉質が違うんだって。

これは、白湯(酸性泉 美人の湯 別名:冷えの湯)
乳頭温泉05


こっちは、黒湯(アルカリ泉 子宝の湯 別名:温たまりの湯) ちょっとぬるい。
乳頭温泉06


んで、これが雪見の混浴露天風呂。お風呂の底からプクプクと小さな泡が湧き出てくるの。
お尻をホワホワ刺激してくすぐったい。
乳頭温泉11


お風呂からあがるとあたりはすっかり暗くなって
お部屋の前に並んでいる小さなかまくらの中のろうそくに火が灯っていた。
湯上りはポカポカなので、思わず私は浴衣に丹前・長靴姿で
喜んであちこち写真を撮りに行ってみました。たのしー。
でも夜はやっぱり三脚がないとダメね。
なんたって、ランプの明かりだからねー、と自分の腕のことは棚に上げて明かりの性にする私。

乳頭温泉09乳頭温泉10

本陣に戻ると既に囲炉裏に火が熾きていて、イワナの塩焼きがが挿してあった。

乳頭温泉07乳頭温泉08

山菜料理と山の芋鍋。塗りのお膳で、ごはんを食べたのは何年ぶりでしょう・・・。
こんな雪の時期に、部屋出しで食事ができるなんて有難いなー。
天気が悪かったら大変でしょうね。
お刺身なんてなくても、みーんな山のものばかりだけどどれもこれもすごく美味しかったぁ!!

乳頭温泉04

ほんとうに静か・・・夜は全く音がしません。雪が音を吸収するのね。
ゆっくりゆっくり夜は更けていきます。

鶴の湯温泉公式サイト
かなりシンプルなサイトですが・・・
秋田県仙北郡田沢湖町田沢先達沢国有林50
TEL:0187-46-2139
秘境温泉 神秘の湯のページが写真もとっても綺麗で、雰囲気がすごくわかると思いますので
そちらをご紹介! 
秋田県⇒乳頭温泉号 鶴の湯温泉 と辿ってくださいませ。

takamaien_n at 23:16|PermalinkComments(14)TrackBack(2)

February 13, 2007

みちのくふたり旅 その1

遅くなりましたが、先日の旅日記を綴って参ります。

週末のバタバタな仕事をやっと終え、急いで帰ってきて23:00頃に出発。
(だけど、その日は日曜日。どうしても大河ドラマが見たくて
準備をしながらもテレビにかじりついていた私。病気かね〜?)

高速にのって、とりあえず夜のうちに行けるところまで行ってみよう!と走り続けて
宮城県の 金成PA に到着したのが朝の4:00頃だったかな〜?
そこで仮眠をとって、まず最初に訪れてみたのが、岩手県平泉の『毛越寺−もうつうじ−』

8:30の拝観開始とともに門をくぐり、寺男のおじちゃんたちが
雪かきやら庭掃除やらをしている中を参拝させていただきました。
とても静かで、庭園をゆっくり散歩も出来て、心を穏やかに過ごすことができる時間でした。

ここは、嘉祥38年(850)に慈覚大師(じかくだいし)が開山し
藤原氏二代基衡(もとひら)から三代秀衡(ひでひら)の時代に沢山の伽藍が造営されたのだそう。
いちばん栄えた頃は堂塔が40、僧坊500!---かの中尊寺をしのぐほどだったとか。

毛越寺1

これは、平成元年に建立された平安様式の新本堂。うーん、ほんとはもっと美しいのよ。

境内にある庭園はほんとうに素晴らしいもので
平安時代に書かれたという、日本最古の庭園書に基づいて作られた非常に貴重な庭園とのこと。

毛越寺2

これは池の東南の端っこの方にある洲浜。砂洲と入江の柔らかい曲線がすごく綺麗。

このお庭、桜の季節も、初夏も、紅葉の季節もそれはそれは美しいのでしょうね。
晴れ渡った冬の朝日に、湖面がキラキラと輝く様子もなかなかのものでしたが
さらに空気がピンと張り詰めて、鼻の穴の中まで凍りそうな寒い朝だったなら
もっともっと良かったのにな・・・と暖冬が恨めしく。

資料館やホームページなどで、平安貴族の雅な遊びを再現した曲水の宴(ごくすいのえん)
写真を見てしまったら、いつか初夏に訪れたいと思わずにはいられません。
近くにあったら、私はかなり通いつめてしまいそうな場所です。

皆さんも是非、毛越寺ホームページでご覧になって!!
きっと 奥州藤原3代 の栄華を垣間見るというか、ちょっと肌に感じられることと思います。


あとね・・・負け惜しみじゃないんだけどさ、これはよかったわよ。何だか。

毛越寺3

毛越寺の事務所の軒下にあった ハンドル付リヤカー 思わずカメラに収めてしまいました。


それからそれから、東北と松尾芭蕉は切っても切れない関係ね。ここにこんな石塔が…。

毛越寺4

「夏草や 兵どもが 夢の跡」 ------あの有名な芭蕉の俳句を
『武士道』の著者、新渡戸稲造が英訳した句碑
[ The summer grass 'Tis all that't left of ancient warriors' dreams ]
この毛筆書体のセンス!カッコいい!!新渡戸さん自身の揮毫だそうです。
いいもの見れたっ。

特別史跡・特別名勝 毛越寺公式サイト
写真がとっても綺麗でたぶんMacでつくったと思われる良く出来たサイト。
パノラマ写真とかも見れちゃいます!
岩手県平泉町字大沢58
TEL:0191-46-2331
8:30〜17:00(11月5日から4月4日は8:30〜16:30)
拝観料¥500

takamaien_n at 23:55|PermalinkComments(10)TrackBack(2)

February 09, 2007

ただいまぁ〜

皆さま、留守にしている間もコメントやトラックバックを送ってくださって
ほんとうにありがとうございます。

おかげさまでリフレッシュしてくることができました。
どこに行ってきたのか…といいますと、・・・往復1400キロの『みちのくふたり旅』

ほんとは海外に行こうと思って8日間くらい休みは取っていたのですが
何だかんだと休みを侵食してしまい、残りが3日になってしまったので
じゃあ冬の京都にでも行こうかな・・とガイドブックまで買いました。
しかし!待てよ・・・今年は京都には雪がない。寒くない。
だったら桜や紅葉の京都がいいわよね〜。
去年は九州に行ったので、今年は北じゃ!んじゃ、東北だ〜!雪見の露天風呂じゃ〜っ!
---いうことで、数日前に急遽、お宿を予約して行って参りました。
名付けて東北“ぬくとまりツアー”

でもね、東北も雪があんまりなくて、2日目は雨だったのよ。
2月のあたまなのに、すごく暖かくて調子くるっちゃうよね。
予想していた景色とだいぶ違いました・・・。でもすっごく楽しかったです。
北東北は初めて足を踏み入れたエリアです。

温泉でいっぱい汗は流してきましたが、予想通り美味しいものをひたすら食べ続け、
身体にもココロにも、いろーんなものが溜まっております。
写真もこれでもかというくらいいっぱい撮ったので
このブログで、その堆積物?を少しずつ紹介していきます。
(たぶんしつこいくらいだと思うけど、許してね)

お土産も皆さんにお届けしたいところですが、なかなかそうもいかないので
写真とお話でお許しを。

ではお土産その1
秋田の小京都、角館(かくのだて)の名店 唐土庵いさみや の 『もろこしあん』
もろこしこまち1

秋田名物のもろこし・・・って、正直言って、私は今まで美味しいと思ったことがありませんでした。
でもここのをお店で試食させていただいたら、あまりにも美味しくて
カルチャーショックだったくらいです。

これは、北海道つぶ餡の中に生もろこしを入れて、あきたこまち米で包んだお菓子。
冷たくして食べると美味しいの。

もろこしこまち2

“もろこし”って、中国がルーツの打物。中国のコト、唐土=もろこしっていうもんね。
中国から渡ったお菓子・・・という意味なのね。

他にも『もろこしあん』と『生もろこし』もありますので、また後日ご紹介しますね。

唐土庵いさみや
秋田県仙北市角館町(町内に3店舗あり)
オンラインショップあります♪

takamaien_n at 23:31|PermalinkComments(10)TrackBack(6)