歴史トークをしようじゃないか

April 15, 2007

大河ドラマ『風林火山』その15

勘助15
第15回 :「 諏訪攻め 」

「諏訪もこれまでじゃ」「これからじゃ」「これまでじゃ」「これからじゃ」
後ずさりする教来石と平蔵のやりとりが、今日のいちばん面白かったところ。
平蔵にも簡単に怪しまれそうな間者の教来石・・・出来は何点?
お縄について、危うく勘助に喉元を切られるところだったじゃないかっ!
お人よしの頼重のおかげで、何とか寸前で救われたけどさ。

「イヤじゃ、退くのはイヤじゃっ」とダダをこねる
口角と口ひげの下がった頼重のお顔の情けないこと・・・。

でも、ひとり由布姫は勘助の言葉を信じようとしなかった。
つおいなー。由布姫・・・
「諏訪の女ですっ!!!」ってプライドの塊だけど、ニコリともしないあのお顔。
こえーよー。禰々だってビビッてたぞ。

そして、今日も、相も変わらずの晴信様の勘助、厚待遇。
「勘助、いかにすれば良い?」ってそんなに「勘助、勘助」って頼りにしちゃって
確かにお父さんみたいなお年まわりだけどさー
あれじゃ、みんな僻んじゃうよ。
甘利も飯富も「またかよっ」と目を丸くしてた。

さらに、今日は前回の「ばーか!」に続いて
「そなたの顔が悪鬼に見えるわ。いや、ワシの迷いなどではない。単なる見た目じゃ」
なんて言っちゃって、勘助もそれを、いやあぁ〜(ポリポリ)ってカンジで受けるあたり
4月から路線変更デスカ?
でも、ふたりの親密度の高さが、さらに伺えるってもんですね。

今日は源五郎くんは台詞がなかったけれど、
勘助の後ろで、心の動きを目の動きと微妙な顔の向きだけで表現していた姿は
・・・凛々しかったし、なかなか上手♪

そして、小山田の目を細めた表情のアノ目元は、いつもにも増して涼やかでした。
彼の陣羽織もいい色。紫に赤紫、上手に着こなしてますね。
・・・っていうか、このドラマ、カラーアナリストがちゃんと付いているのかな。
ほんと衣装やメイクの色がいつもバランスがよくて、みんなに似合っていますよね。

高遠のお殿様役の上杉祥三さんも、上手いですね。あの大げさな演技のバカ殿っぷり
ナカナカ見事だわ。

でも、見事なのは、ラストシーンの勘助の表情かな。
ほんとにこのドラマは勘助の顔のアップがすごい多いのだけど
主役とはいえ、彼の表情がホントに豊かだから自然と多くなったんじゃないかしら。
悪鬼と言われて、由布姫を見上げるあの不気味な?何かを含んだ笑顔
---何を考えてるか、量り知れない感じですね。

今日、気になったことをひとつ。
鳥がいっぱい鳴いていましたね。
それが、[ 信濃 ] のシーンに切り替わると、虫の声がすごいの。
でも6月には、あんなキリギリスみたいな虫の声はしない気がするんだけど。
信濃には、田んぼが多いよーって言いたいのかな。
虫の声ばっかりだから、秋かなーと思ったら、6月ってテロップに流れたよね、確か。
6月だったら蛙の声じゃないかしら・・・とまた田舎っぺの文句。

今日で「上原城」は、あっけなく落ちてしまいましたが
城址に3月にフラっと行ってきました。
もし良かったら、その様子は、ひとつ前の記事をご参照ください。
(最近、なぜか自分のブログ記事にリンクが貼れなくなってしまいました。
原因不明・・・)

大河ドラマ『風林火山』公式サイト

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April 13, 2007

山城 上原城

上原城は、武田軍が信濃攻めに挙兵するの際の軍事ターミナルだった場所。
井上靖の小説「風林火山」では
勘助は運命の姫=由布姫に、ここで初めて会ったってことになってる。

ここは、諏訪総領家の本拠地であった山城。
標高978mの金毘羅山にある城で、山城の典型的な形をとっているのだそう

諏訪頼重が晴信に破れ、板垣信方が初代の諏訪郡代となった後、
彼はここに住んでいたのだそうな。
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この辺り一帯を、今も“板垣平”と呼ぶらしい。

どんどん上って行くと諏訪盆地が見えてきました。
ueharajo5

さらに上っていくと、神社が。
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三の郭には「金毘羅神社」があって、「二の郭」には物見石と呼ばれる大きな岩がある。

さらに上の主郭へ上ると、諏訪湖も望めます。なかなか気持ちのいい場所。
大河ドラマ「風林火山」で見える諏訪湖はもっとずっと迫って描かれているけど
実際には、こんな風景です。
ueharajo6

近くまで車で行けるっていうこともあるかもしれないけど
あんまり険しい感じの山城ではなくて、のんびり穏やかな気配さえしました。

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でも、主郭の背後にある大堀切は、10m以上の落差がありそう。
ここは険しいです。
(これは3月中旬の写真。もう雪は融けている頃でしょう)
ここの堀切はもともと諏訪氏が築いたんだろうな。板垣も修城したみたいだけど。

結局のところ、晴信に裏切られた形の諏訪氏。
不穏な空気が読めなかったのね、頼重さん。なんとなーくホワンとしてたもんね。

上原城址
長野県茅野市茅野上原

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April 11, 2007

大河ドラマ『風林火山』その14

勘助14
第14回 :「 孫子の旗 」

すっかり出遅れてしまいました。
今回も録画でその日の夜中にはしっかり見たのですが
ちょいと体調が悪くてPCから遠ざかっていました。
もう水曜日だけど・・・一応簡単に書いておこうと思います。

今日の見どころは・・・晴信様と勘助の入浴シーン。
もう一緒に温泉に入るなんて仲良しじゃん!
勘助って、すごくポジティブな人だよな〜とは思っていたけど、勘違い野郎とも?
孫子のどんなところがいいのか尋ねる晴信様に「その目が」だって。もうー勘助ったら♪
でもそんな勘助に晴信様もこころを許して「ば〜か!」なんて言っちゃって
ますます、ふたりの親密度が増しております。

それにしても、内野さんは大きいのだの。勘助は背がちっちゃいはずなのにー。

景政と勘助のコンビネーションも絶妙で
先週の鬼美濃といい、勘助はこうやって少しずつ仲間との距離を詰めていくんだね。
皮肉屋の小山田も
「今は出陣しないで、諏訪に攻め入るのは時期を見てから」という勘助案に
「なるほどぉ〜」って感心してたし-----残るは甘利か。
まあ、彼はずっと勘助にライバル心を燃やし続けるのでしょう。

今回は音楽がすっごくバラエティに富んでいたよね。千住ワールド全開の巻でした。
今回、初お目見えの曲もたくさんあったし、効果音も多用されていて
かなり面白かった。

照明も、いつものコトながら綺麗だったし
晴信と三条夫人の寝所のシーン(やたらと多いね。まとめ撮り?)の
蝋燭の陰影の出し方など素晴らしいと思うんだけど・・・
だからこそ、諏訪湖の御神渡りのシーンがなー。消化不良だー。

まあ諏訪湖であのロケは出来ないだろうし
今までも何度か出てきた諏訪湖は、どこかの池か浜かみたいな場所だったし
今回も、だいぶ近くに山が迫っていたので
どこか標高の高いところの小さな池でのロケだとは思うんだけども。
まあ、それは目をつぶるとして
「御神渡り」は、マイナス10℃近い冷え込みが続かないとできないらしいので
湖岸の植生があんなに雪も霜もなく、あんなに青々してるわけはないじゃろー!!

あとねー、前回のレビューでは揺らめく旗の芸の細かさを絶賛した地図だけど
勘助と景政が甲斐から向かった高遠へのルート。
ありえないから!!と思わず叫んでた。
ドラマだっつーの。略図だっつーの。お前の頭がカチコチなんだっつーの。
---と逆ツッコミを入れたくなるんだけれども
ここはちょっと信州人としては気になって仕方ないシーンでした。
まあね、仕方ないわね。楽しめ楽しめ・・・ってところかしら。

そして、本日のお題目:孫子の旗。
「旗」ってやっぱりああやって下から煽って絶対に撮りたくなるよね。
私も去年の川中島合戦場に行った時にあのアングルで「風林火山」の旗を撮るのに必死でした。
お時間のある方は去年7月1日のブログをご覧いただきたく。こちら

それにしても「旗」って、あんなにも士気を高めることが出来る小道具だったのねー。
知らなかったわ。
あんなにも嬉しいものなんだー。軽くカルチャーショックでした。
でも、原さんはやりすぎだと思うよ・・・。勘助の涙はわかるけど。

さて、ここに改めて武田家の新しい時代の幕開け宣言。
かっくいい!!!やっぱ「うおーっ!」ってなるかな・・・。

大河ドラマ『風林火山』公式サイト


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April 01, 2007

大河ドラマ『風林火山』その13

勘助13
第13回 :「 招かれざる男 」

今日のテーマは「笑」だったでしょうか。後半はつらいこともあったんだけど。
どちらかというと、何かホワーンとしたまったり系の、ハラハラドキドキのない回でした。
勘助も、やっと自分のお屋敷を持てる、足軽大将となり
心休まる太吉に、ご奉公をしてもらえるほどになったり
源五郎くんにいろいろお世話をしてもらったりするシーンも多く
何だかほのぼのというか、鬼美濃との“ホンモノの戦”の場面はありながら
何となく安心して見ていられる様な・・・。まあ、たまにはこういう日もいいんじゃない?

勘助は、だんだん貫禄が出てきてしゃべるテンポも少しゆったりになって
ジジくさくなって(年相応と言った方がいいのかな?)来たような気がする。
原美濃守に挑戦状を叩きつけられた時の
「お待ちくだされっ。それがし、戦さながらの勝負を・・・とお願い申した」ってところと
伝兵衛が「おぬし逃げるのか?」と疑うと、「やっとわかったかのう〜。わっはっは」
---と大笑いするところ、何か余裕を感じました。
内野さん、この役思い切り楽しんでますね。
したたかな爺さんっぷりを発揮し始めて、楽しくなってきましたよね。

今日の勘助は楽しかった。
あの穴を開けた舟から飛び移る勘助の
千葉ちゃんも真っ青のアクションスターっぷり。あんたほんとに足が悪いんかえ?
やりすぎだって(笑)

楽しいといえば、やっぱり今日も!! ミスター小山田。
高笑いしか、台詞がなかったのに・・・何でしょう、アノ存在感!!
オイシイところもっていきますよね。ほんと(笑)

他にいつも楽しいのは、晴信さまの廊下を ドンドンっ と歩くところ。
膝を曲げないで歩いているのか???って感じで。
足音でご自身の存在を知らしめるためかしら?
歌舞伎役者故の歩き方でしょうか?  何か可笑しい。
「廊下は静かに歩きましょう」って教育係の板垣は、教えてくれなかったのね。

あと、もうひとつ・・・今日、発見して楽しかったところ。
甲斐と信濃の地図の「躑躅ヶ崎館」のところにたっている武田菱の旗が
ゆったりと、ゆらゆらと、はためいるのね。
絵図なのに・・・すごい芸の細かさ。これもスタッフさんご自身が楽しんでる証拠?!

そして、池の真ん中で挑んだ真剣の勝負のシーン。すごく美しかったですね。
あの美しい霧氷の山をバックに早朝からのロケ、すごく大変だったことでしょう。
あの条件で撮影するのに、何日も待ったのかしら?
寒かったでしょうね。
晴信さま、最後、涙目でしたもんね。
「もうよいっ!あいわかった!!」・・・って言いたくなるよね?!(・・・違うか)

あえて戦を挑んだ勘助の考え、『兵者詭道也』の極意を
武田の家臣たちも、これで “あいわかった” ことでしょう。
勘助の実力=知力を認めざるを得なくなりましたね。  いじめは終わりかな?

関東管領上杉家も、真田幸隆も、諏訪頼重も、みんなみんな晴信を“親不孝の青二才”と
見縊って佐久へ攻め込んで来るようだけど・・・さてさて。

お北さま(大井夫人)が言われた
「光を放つ者は、影を負う者が側にいてこそ安堵して輝ける」という言葉のとおり
晴信さまが、影を負う者を見つけ出したために
「そのために失うものがなければいいと願うばかりじゃ」という母の願いも空しく
次郎様のお目が見えなくなるとは------なんとも哀しい代償です。
三条夫人とて、勘助を怨みたくもなるかもしれません。

---でも、晴信に肩を抱かれた三条夫人、無理やりにでも、笑ってくれてよかったよ〜。

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March 25, 2007

大河ドラマ『風林火山』その12

勘助12
第12回 :「 勘助仕官 」

まずは、お詫び申し上げます。
25日の夜、この記事をアップしようとした際に、ライブドアでシステムエラーが発生してしまい
その後のトラックバックに不具合がでてしまったようです。
私から昨夜から今晩までの間に、TBをお送りしたいくつかのブログに
何かご迷惑をおかけしているようでしたら、どうぞお許しください。
・・・なので、今回はこれ以上のTBは差し控えようと思います。


さて。

家督を継いだ晴信様、一気に貫禄が増しましたね。そして今日も滔滔と語っていらっしゃいました。
歌舞伎役者な堂々たるお姿に家臣たちも、世代交代をすんなり受け入れているご様子。
立場が人を育てるとは、よく言ったものですね。

それにしても晴信様は、綺麗な色のお着物がようお似合いです。
彼のパーソナルカラーは「夏」でしょうか。グレーのアイシャドーがぴったりです。

それに比べて“ふて寝”の勘助は、まだまだ荒寺でくすぶり続けている有様。
孫子を学んでいるっていったって、あの、世捨て人然とした暮らしぶりはいかがなものでしょう。
青木大膳に「この、騙り者めがっ!」と吐き捨てられても、致しかたなし。

信虎へ側女を送り届けに板垣が駿河にやって来るという
とっても有益な情報をもたらしてくれた大膳を切って
自分だけが武田家仕官の切符を手に入れたのだから
自分の夢を叶えるために、全く手段は選ばず、「兵者詭道也」と言ってのけるあたり
騙り者以外の何者でもなし、ですね。

確かにね、食うか食われるかの世界だからなー。
ハンディキャップもある勘助は“知略”が、最大の武器だろうけどさ。
なんかさー、ちょっとさー「おい!汚ねーぞっ勘助!!」とも言いたくなる。

板垣は勘助の策略を見抜いていて
「かようなつまらぬ謀をしたのか。侮ったな、このワシを」と・・・諌めるけれど
晴信様は「勘助〜待ってたよー!!」と言わんばかりの好待遇。
「命を懸けて、板垣、そなたを騙したのじゃ。忠義に厚い性分を読んだ見事な策ではないかっ」とな。
おーっ!!

ナゼに、晴信様は勘助をあんなにもあんなにも買っているのだ?!
いきなり二百貫の高禄で召し抱えるなんて。
確かに「海ノ口城」を守った勘助は、賢かったと思うけどさ
それを攻め落とした晴信様の方が、よっぽど賢くて、晴信様には軍師なんて
いらないくらい兵法にも精通していらっしゃるではないかっ!!
それなのに、晴信様はその武勲をも、家臣たちに勘助の手柄に見せるとは?!
えー?えーっ???

でも、思えば、晴信様は勘助が初めて会ったその日、とっても楽しそうだった。

私も、その回のレビューで

  思わず「見〜つけた!」と叫びたい気分だったでしょうか。
  板垣信方に、「殿!お戯れが過ぎまするぞ」と諌められていたけれど
  晴信は自分と同じ匂いを感じる勘助との初対面を心から楽しんでいたようだった。
  勘助こそ「このわしをたばかりおって!」・・・と、刀をブンブン振り回していたけれど
  自分の心根を見透かされた悔しさと、いったいどんなお人なのだ?という好奇心が
  思わず彼に刀を抜かせたのでしょう。
  晴信にぐわしっと心を鷲づかみにされ、琴線をブルブルとかき鳴らさて
  「な、な、なんなんだっ?!」って、ちょっとビビッた?

---なんて書いていました。

大井夫人が言われた
「光を放つ者は、影を負う者が側にいてこそ安堵して輝ける」という、言葉のとおり
運命なのよね、やっぱり。このふたりの出会いは。

その運命を感じたからこそ、勘助は
海ノ口城の屋根裏から、晴信様の目の前へ飛び降り、晴信様も、勘助を生かしておいたのよね。
(まーこれは、オリジナル脚本で、ふたりを出会わせるための素敵な伏線なのだけど)

こんなに厚遇されて、今まで捨て置かれた身を、高く評価してくれるお館様になら
どんなことでもして命を捧げます!!って思うわね。

そしてそして今日も、小山田の嫌味が冴えていたよね。
「それがしの奥義を知るものは、お館様が初めてにござりまする」という勘助に
「女子ならば、よい心がけじゃ」なんて!
若かりし日の高坂弾正(後の、武田24将のひとり)、源五郎くん、カッコいかったね。
また楽しみが増えたぞ♪

それから、武田初仕官のためにプレゼントされた衣装に子供のように無邪気に喜ぶ勘助や
(でもそれが切ないのだけど)
平蔵の愛唱歌?を下部温泉で呑気に歌う勘助・・・
そんなどこか憎めないキャラ作りにも余念のないところが
この大河ドラマの人気の秘密?

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March 21, 2007

諏訪大社詣り

諏訪・茅野に出かけた主たる目的は他でもない・・・「風林火山」縁の地めぐり。
諏訪大社01

諏訪・茅野市内のいたるところに「信州・風林火山」ののぼり旗がはためいています。

まずは、諏訪といえば外せないのが諏訪大社。
諏訪湖のまわり4つの境内があって
上社(前宮と本宮)と下社(春宮と秋宮)とで形成されています。
国内の最も古い神社のひとつなんだそうで、全国に10,000余りもある諏訪神社の総本社。
諏訪大社06

諏訪大社といえば、なんと言っても有名なのが申年と寅年の7年に一度の御柱祭り。
御柱の年は、何かと物入りだったり、とにかくいろいろと大変なので
お葬式は仕方がないにしても、婚礼は避けるのが、諏訪市民の儀礼だとか。

あとは、諏訪湖の御神渡り
(寒い冬に諏訪湖が全面結氷して、いくつかの気象条件が重なったときに
湖面に亀裂が入って氷がせり上がって起こる現象)
---超暖冬だった今年は見られるはずもなく、湖面はそよそよと波だっていましたが。
これは諏訪大明神が上社から、女神のもと下社へ渡った跡とされています。

信州人なら誰でも知っている(全国的にも有名でしょうか・・・?)祭事、風物詩。

諏訪大社02

さて、今回訪れたのは、諏訪大社上社本宮。
平日でしたが、何組かの参拝客で賑わっていました。
静岡や名古屋ナンバーの車もちらほら。これもきっと「風林火山」効果ですね。

諏訪大社03

この回廊がなかなか美しい。

諏訪大社04

上社の方は、友人がここで神前結婚式をして以来だから、もう10年近く前になるのかな。
遠い昔、私がまだ小学生だった頃の数年間は
毎年、ある競技のための必勝祈願とかで、仲間たちと必ずお参りに来た諏訪大社。
下社の方をお参りすることの方が多かったでしょうか
・・・そういえば、下社は、去年の夏にもお参りしました。

諏訪大社05

ちょうど、私たちがお参りしている間にご祈祷を受けていらっしゃるビジネスマンの方がいらっしゃり
じっと祝詞を一緒に拝聴しました。
ありがとうございます。

諏訪大社公式サイト

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March 18, 2007

大河ドラマ『風林火山』その11

勘助11

第11回 :「 信虎追放 」
私、今日はレビューがあまり書けません・・・だってほとんどずっと泣きどおし。
わかっていたこととはいえ、あまりにも切なくて、しばらく涙が止まりませんでした。
今、書いていても涙が滲んできて困っています。

実の父を裏切るということの“重さ”
その“重さ”に、ちょっと今日は沈んでいます。

それは、父の愛を勝ち得ることが出来なかったことに対する晴信の不満なのではない。
もっとずっと背負うものの大きな、甲斐の武将の嫡男としての大きな責任。

無理な出兵や年貢に疲弊する民衆を救い、豊かな国を作るために
今まで父の築いてきた「甲斐の国」の興隆のために
自らが謀反人となることを、晴信は決意したのだ。
それが、親子の絆を引き裂くものであったとしても。

甲斐の国を一身に背負う晴信が父に追放を通告する時の気持ち。
今まで自分に温かい眼差しを投げてくれた父の寂しい背中を見送らねばならぬ信繁の気持ち。
髪を剃らずには自分の居場所のない大井夫人の気持ち。
信虎の字を分けてもらい、忠誠を誓ったお館様に反旗を翻し、
言葉もなく、ただ頭を下げるしかない直臣の気持ち。
そして、ふたりの息子にも、妻にも、家臣たちにも裏切られた
自分に味方するもののひとりもいない、本当に孤独な信虎の気持ち・・・。
それらを思えば思うほど、辛い。辛すぎる。今日は。

喜びを得た人は、そこにはひとりもいなかった。

信虎の「甲斐は滅びぬ。晴信がおる。わしが厳しく育てた」という台詞。
私には負け惜しみには聞こえなかった。

晴信を歪んでいながらも愛していたから、そして何よりも晴信の器量を恐れていたから
廃嫡せんがほどに、晴信を遠ざけることになり
そしてそれが自分自身を国外追放へと追いやったという現実を
まざまざと感じ取ったからこその、言葉だったのではないかなーと思った。

勘助もそれをひしひしと痛いほどに感じたからこそ、
振り上げた太刀を、静かに下ろしたのに違いない。

大河ドラマ『風林火山』公式サイト

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March 11, 2007

大河ドラマ『風林火山』その10

勘助10

第10回 :「 晴信謀反 」
登場人物が多くて楽しかった。オープニングロールも隙間なくいっぱいな感じで。
髪の伸びて麗しい、そして腹黒ささえも美しい?義元も、雪斉も
回想ながらミツも出てくれたことだし♪

愛おしそうに勘助がミツ手作りの眼帯に頬ずりする(してないか…)シーンを見て
何だかホッとしたりね・・・。

今日は、武田家の武将たちが密やかに策を練るシーンで流れるBGMの音色と
勘助のくすぶっている寺のまわりや、庵原家の館のまわり、鳥居峠なんかで
鳴いている鳥の声など
さりげなく聞こえてくるBGMや効果音が、いい脇役だったわー。

それと毎回ながら晴信様のメイクは念入りですね。
ブルーベースの入ったメイクやお衣装の時が、お顔映えの美しい方。
でも、ラベンダー系のアイシャドーは、ちと強くなかったかしら??

今回は、舞台となった場所が、地元も地元、海ノ口よりも更に近い場所
知っている地名がてんこ盛りの回でした。
佐久は私が今住んでいる場所。
晴信様が戦の後方に、何の役目も与えられず、ただただ放置されたあたりは
地図で見ると、私がまさに、ウチのあたりだったし
小県(ちいさがた)郡の長窪城は相方の実家の目と鼻の先。
でも、あんな沼はないし、あの城のCGが手抜きだったのはちょっと不満かも。
ま、いっか。------あ゛〜ストーリーと関係ないことばっか書いちゃった。

幸隆様がとても凛々しかった。やっぱりいいお殿様だなー。
ほんとうにあんな風に家臣たちのことを大切にするいいお殿様だったと聞きます。
ここが見どころだったかな。殺陣シーンなかったからね。

さてさて、前回、晴信様の知略で?その“偽軍師”としての首を討ち取られた勘助は
完敗を帰し、伝兵衛にまで憐れみの目で見られるほどに、駿河でくすぶっていた。
でも、彼の菩提寺というその寺で
「己で己を弔っている」とか言いつつ、酒びたりを装いながら
その実、兵法の本でも読んでいたのか、地図をたくさん書いて
「俺なら信濃をこう攻める!」---かなんか考えていたのかしら?
縁のやたらに欠けた茶碗と、積み上げられた本と、手書きの地図とにまみれて生活してみたいだね。

勘助、いずれ仕官して、軍師となる夢は捨てきれなかった---と見える。(違う?)


今日は 武田24将の巻 でした。
「我らが水になって晴信様という器を満たせばよい」・・・とな。
切ないことだ。お館様を裏切るのは。そりゃあ誰だって。
でも甲斐の国は信虎ひとりのものじゃないんだもの。仕方ない。

家臣の腕というか、結束力というか、忠義心というか
ここぞ国を思う気持ちの見せどころ。
それぞれの立場で、甲斐の国の興隆のために立ち回る。

板垣信方には、毎回見せ場があるけれど
甘利虎泰や飯冨虎昌などは、なかなかスポットがあたらなかったからね。
今日は台詞も長かったし。心の葛藤がよく描かれていたと思う。

でも優秀な家臣の皆々様、より大きな器の水を満たす方がもちろん
家臣冥利につきるというもの。
満たしても満たしても満たしきれないほどの大きな器を持っているのは?
信虎、晴信・・・さあ、最後のご注文はDOTCH?!

それはねー誰の目にも火を見るよりも明らかなんだけれども
実の親を追放するという「無情」を甘利は嘆かずにはいられない。
でも、信虎を討たずして隠居してもらうにはこれがベストなんだっ!と説く板垣。
これもお館様を思えばこその苦肉の策?!

そうよね。そうよね。もう来るとこまで来ちゃったわよね。
すべてだって信虎が自分で蒔いた種なのよね。子が親をも討たねばならぬ。
それが戦国の世ってものなのよね。
いざ、お覚悟!!

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March 04, 2007

大河ドラマ『風林火山』その9

勘助9

第9回 :「 勘助討たれる 」

----かと思いきや、さすが晴信様。寸前のところで刀をとめ
「偽軍師、山本勘助が首を討ち取った!」と勝ち鬨をあげる晴信。
勘助「してやられたっ」さぞ悔しかろう。ぐーの音も出ないってヤツ?!完全に負けですね。
お殿様は何枚も上手でござるな。
そりゃグレたくもなるよね。
駿河へ流れた勘助は、またボサボサ頭に戻って、着物も擦り切れのヨレヨレ。
目もいっちゃってました。

でも、晴信さま。「わしは父上に殺されとうはないっ」と思わず心の叫びが。
屋根裏にいた勘助の耳にもその言葉が届く。これは今後の伏線になりそうな予感。

躑躅ヶ崎館に遅れて戻った晴信と板垣。その理由を信虎に尋ねられると
「海ノ口城を陥したからにございます」と子供のようにあどけなく報告する。
すると、予想通り、嫉妬にかられた信虎は、またとんでもないことを言い出して
家臣たちも呆れ顔。
嫉妬に駆られて、怒り震蕩なご様子は、お殿様の足の指先にしっかと現れていました。
でもさすが仲代さん、うまいですよね。わなわなと足の指先1本1本に異様に力が入って
まるで、足袋が5本指の靴下(?)に見えましたもん(笑)

しかしここで
「お怒りを重く受け止めまする」と、あくまでも礼をつくす晴信の株は一気に上昇。
板垣も母君も「あー、頼もしい晴信さまv」と顔に書いてありましたね。

上善は水の如し(・・・そんな日本酒がありますね。好きです♪)
水は低い方へ低い方へと流れる。自然に身を任せて、世を潤しながら、豊かにする。
水のように生きろという老子の教え。
それはかつて父:信虎の教えでもあったのかもしれないのに
父は、権力という魔物に取り付かれ「水害」そのものになってしまった。
甲斐の国を救うためにはもう謀反しかない!

さて、今日からヒロインが登場です。
オープニングロールの「花」の位置も、収まりがよくなりました。
しかし、由布姫の手、デッカイですね---ていうか、指が長いのかな?

そうそう前回書いた、例の「前立て」のトンボのハナシ。
トンボは豊穣のシンボル?? --- なんてことを書いてしまったけど、ちょいと違いました。

トンボは「勝ち虫」ともいわれるのだそうで、
縁起のいい柄で、武将の兜とか鎧とか刀の鍔とか印籠の飾りにも多かったんですって。
着物の柄にもよく使われてたとか。そういえば、男児の浴衣の柄でトンボ柄見かけたような気もする。

トンボって、そこらじゅうをクルクルと飛び回って、害虫なんかも食べてくれるし
前進あるのみ!で、バックするってこともないし
体は小さいけど、意外と攻撃的だったりして、そんなこんなで「勝ち虫」らしい。

今日も、板垣の着物はあずき色の地にとんぼ柄でしたね。
その上に羽織っていた"ちゃんちゃんこ"みたいな、肩衣と陣羽織のあいのこみたいな着物は
なんていうものでしょうか?またまた板垣オリジナル???

今回は、川辺の「わしを斬れ!斬るのじゃ〜!!」の逆光シーンは美しかったけれど
前回が戦モード全開でテンポが良かっただけに
ちょっとダレ気味ではなかったかしら?特に中半あたり・・・。

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February 25, 2007

大河ドラマ『風林火山』その8

勘助8

第8回 :「 奇襲!海ノ口 」

海ノ口城は標高1300m以上の場所に立てられた山城。
暖かい甲斐からやってきた武田軍の皆さん、さぞかし信州の冬は辛ろうございましたでしょう。
思わぬ長期戦に兵糧も底をつき、撤退を余儀なくされ・・・。

その撤退の“しんがり”を申し出た晴信は、父、信虎にまたも罵られながら
見事、初陣を飾った晴信、若冠16歳。お手柄おめでとう!
でも、城を落として勝ちどきを上げたらすぐに退陣するという晴信。
これで父に罵られるのは必至ですね・・・。
「城を陥としておきながら、みすみすそれををてて帰ってくるなんて
晴信の臆病者ものめがっ」かなんか言われそう・・・。

今日にしてやっと、軍師・勘助の本領発揮のステージが用意されましたね。
今回は小気味いい感じで、観ていました。調子づいてる平蔵も、可愛かったし。
勘助と平蔵、今日は仲良しコンビでした。
勘助に膝枕してもらって、頭を撫でてもらってるんだもの。何だか ほのぼの でしたね。

それから、今日は武田軍ならでは!の
“金堀衆(普段は金山を掘っている人たち。毎回、オープニングに
この金堀衆のシンボルマークのムカデがぐわーんって出てきますよね!)が駆り出されて
『水の手』、つまり ライフライン を断ち切ろう作戦が展開されますが
これも勘助に見破られてしまいます。

でも、やっぱり勘助と晴信が戦うっていのは、どうも飲み込めないなーと思いました。
オリジナル脚本の辻褄あわせの巻・・・って感じで、ね。

あとは、信濃の知っている場所が出てくるだけに、
お?これは野辺山か?うーんちょっと違うみたい?聖高原か?
ロケは千曲市って書いてあったしなーなんて、風景がすごく気になってしまったりして・・・。
おやおや、千曲川が反対方向に流れているぞ・・・あれれ?とかね・・・。
そういう意味でも、見どころいっぱいで楽しい感じがしたかも。

海ノ口城主の平賀源心は佐久の平賀城主でもあった人。平賀は家から10分ほどのところです。
甲斐の韮崎と、私が今住んでいるあたりの信濃の岩村田宿を結ぶ
主要道路=「佐久甲州街道」・・・その街道を押さえるために築かれたのが海ノ口城だそう。
今は大きな岩がゴロゴロっとしているだけで、その場所へたどり着くにも
ちょっと大変そうな場所みたいです。行ったことはありませんが。

あと、今回は効果音や、照明さんの技術力の高さが光ってましたよね。
光の使い方がすごく綺麗でしたね。カメラワークも、大がかりなセットも見ものだったと思う。

今回はすべて戦シーンだったので
前回までのような板垣信方の着物の着流しシーンは見られなかったけど
板垣の兜にも“こだわり”が感じられました。
先週のトンボ柄の着物に続き、兜の前についている飾り(名前はなんと言うのでしょう?)も
トンボのモチーフでしたね。こだわりっていうか、時代考証で板垣はトンボ好きってことが
わかっているのでしょうか。トンボは豊穣のシンボル??

そしていよいよ来週は、ヒロイン登場!ですね。楽しみです。

大河ドラマ『風林火山』公式サイト

takamaien_n at 23:58|PermalinkComments(22)TrackBack(28)