兄弟

August 22, 2006

映画 ストレイト・ストーリー

straight story












cancy-K1さん、おまたせでした・・・(と、言いつつ大したことは書けていませんが)

今日は、まずstoryから。

ある日、アルヴィンじいちゃんのところへ もう10年もケンカ別れをして
音信不通になっていたお兄さんが心臓発作で倒れたという電話が入る。
おじいちゃんは、家族や友人達の反対を尻目に、なんと時速8kmのトラクターに乗って
お兄ちゃんに会いに行っちゃうのだ。

これは、かつて NYタイムズ に掲載された実話がもとになっている映画。
感動作!!というような、狙ったつくり込みしていないところに、好感が持てるほのぼの作品。
(ラストシーンを観るとそう感じられるはず。
このラストのセリフの少なさが人生を語っている気がして
兄弟って、家族っていいなと思える作品に仕上がっているのだと思う。)

いかにもお涙頂戴的な人間ドラマって、どうも鼻につくけど
この映画にはそういう媚びているところが全然なくて
その上、主人公がおじいちゃん・・・というのも、私好みの作品である理由のひとつ。
ちょっと頑固だけど、かわいいおじいちゃんアルヴィン・ストレイトさんのロードムービー。

舞台はアメリカのアイオワ州。このカントリーサイドの景色がいいのですわ。
飛行機やクレーンの目線からのカメラワークが秀逸で
何もハリウッドだけがアメリカ映画じゃないことを実感する。

監督はデヴィット・リンチ。 といえば「ツイン・ピークス」
かつて、夢中で観たことを懐かしく思い出します。

この映画は、リンチ監督っぽくない・・・というレビューも読んだことがあるけれど
私的には「どこが・・・っぽくないんだい?」と、目も頭も??????でいっぱい。

この作品は、彼のセンスが詰まりに詰まった映画なんじゃないかしら?
キャスティングや、セリフ指導の仕方にも、デヴィットくささがムンムンです。
何と言っても 綺麗な赤 の効果的な使い方が、リンチ監督ならではだな〜と
思わずにいられません。

特に好きなシーンはいちばんオープニングシーン。上空からクレーンでカメラが降りてくるところ。

アルヴィンさんの家と、庭の木々と芝生、隣の太ったドロシーおばさんが
ピンクレッドのTシャツを着て日向ぼっこしているサンベッドの位置関係。
このアングルと、色使いのセンスの良さにノックアウトされ
もう既にこの時点で、私の好きな映画ランキングに速攻ラインナップされてました。

そして、派手さはないけど、人間として奥の深そうな俳優さんたちの
目だけで語れる演技力が、もちろんすばらしいのだけれど
その俳優さんたちの視線の流し方と連動した、無駄のない自然なカメラワークや
スプリンクラーとか、色のキツイアメリカンなお菓子とか、壊れそうなイスとか
「小物」の使い方に拍手!!!なのです。

決して多弁ではないけれど、メッセージがパンパンに詰まっている、優しさに溢れた秀作。
年を取ることに勇気が持てる映画です。

映画関連サイトのレビューでは、アルヴィンおじいちゃん役のリチャード・ファーンズワースを
みんなみんな絶賛しています。
人生を語る目、表情・・・すばらしい!!
私としては、大好きな映画「パリ・テキサス」のハリー・ディーン・スタントンが
お兄ちゃん役だったことが、とっても嬉しかったな。


家族と星を見に行こう!

ストレイト・ストーリー

1999年/アメリカ
監督:デヴィッド・リンチ
主演:
リチャード・ファーンズワース
シシー・スペイセク
ハリー・ディーン・スタントン
ジェームズ・カダー
ウィリー・ハーカー
エヴェレット・マッギル

takamaien_n at 10:09|PermalinkComments(2)TrackBack(1)