六本木

July 30, 2007

メディアの罠

久しぶりの投稿です。
・・・なのに、プラスな話題じゃないのだけれど(汗)

先月の終わりに「リッツカールトン東京」に泊まりました。
研修という名目で、会社からもたくさん補助金が出たので
いわゆる『おのぼりさんツアー』です。

お昼ぐらいに六本木に到着。まずは荷物を預けて45階へ。
ランチは FortyFive に ¥6,000のコース を予約しました。
オードブル、スープ、メイン、デザートの4皿。
アメリカンサイズなボリューム感で
4皿でも、午後の行動に支障をきたすかと思うほどお腹がいっぱいになったので
ホテルのランチと考えると、妥当な内容なのかもしれませんが。

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海の幸のセヴィーチェ
レモングラスの独特の風味で香り付けされたシーフードサラダというカンジ。
下に冷麺が敷いてあるのですが、冷麺の食感がどうも苦手な私としては
言葉少なに黙々とフォークを口に運ぶしかなく。

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ひよこ豆のスープ 手長海老のグリル添え
手長海老が入っていないっ!・・・あれ?アレッ?と焦って
カップの中をまさぐるほど(お行儀悪っ!)ちっちゃい海老でして。
味は素朴で美味しかったけど。

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金目鯛の花胡椒ソテー
干し貝柱とジンジャー風味の赤ワインソース
とにかく量が多くて、その上しょっぱくて
途中で飽きちゃった。
花胡椒のオリエンタルな香りは外国人ウケするのでしょうか?

デザートも多くて、むりやりお水で押し込んだほど。
このレストラン、ターゲットは誰なんだ?

冷房の調整をお願いしたときの対応、お水がずっと出てこなかったこと
オープンキッチンのスタッフのふてくされたような顔・・・
グランシェフだか誰だか知らんが
外国人のシェフが厨房に現れたとき、スタッフ全員から
ホールにも届く大きな拍手がおこったこと。
客にじゃなくて、スタッフが料理長に拍手するってどういうこつ?
営業時間外にやってくれよ。そんなモン。すっかり興ざめだった。
とにかく、スタッフのサービスは、がっかり。
ナニがリッツカールトンじゃ。ナニがミスティークじゃいっ。

レストランはそんなんでも、宿泊スペースに入ったら期待できるかも。
---と思っていたんだけどね、チェックインでまた躓きました。
オンラインのトラブルで、チェックインができません・・・
カウンターでしばらく待たされました。立ったまま、ずっと。

ロビーも混んでいて、座る場所はなかったけど
どうにかチェックインができた後も、お詫びらしいお詫びはなかった、と思う。
失礼いたしました・・・くらいは言われたと思うけど
「訪れるすべての人に、至福の時間をお届けいたします」と銘打っているホテルとは
とてもとても思えない対応力だった。

コンシェルジュデスク前に立っていた着物姿の、能面?お姉さんが
お部屋まで案内してくれたんだけど
そのときに廊下やエレベーターの中で交わした会話は、なんだかとても不自然で
きっと英語はそれはそれは流暢なお姉さんなのでしょうが
母国語はいかがで?といったかんじで、私も途中で、質問するのを辞めてしまいました。

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確かにオリエンタルな雰囲気がところどころに漂い
(これは客室で私がいちばん好きだった場所)
ハード面は良かったし、居心地もそれなりによかった・・・と思います。

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たぶん、私たちの泊まった部屋はリッツの中でいちばん狭い部屋なんだと思うけど
ベッドやピローの硬さは申し分なく、熟睡できましたし。

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ブルガリのアメニティは、残念ながら私の肌には合わなかったけど
空調にアロマデフューザーがセットされていたようで、私たちの泊まったフロアーは
ラベンダー系の香りが適度に拡散されていて
久しぶりに蒸し暑い東京で過ごしたカラダを、心地よくクールダウンしてもらえて
そこだけは、ほんとポイント高いです。
(でも外資系のホテルなら、いや外資系じゃなくても今時フツーですかね、それって)

ちなみに、ロビーフロアーはショコラと柑橘系の香りでした。


今年になってから、業界紙、ビジネス誌などでもリッツカールトンのCSについては
各方面で取り上げられていましたねよね。「5ツ星ホテルが贈る、最上級のおもてなし」って。
だから、会社でも研修の場に選んだのだけど。
それは「リッツカールトン大阪」にしか、通用しないオハナシなのだとしか、私には思えず
他の人はどう思っているのだろう・・・と、ブログなどを少し検索してみたところ
クレームが多くてびっくりというか、納得というか。

リッツの大阪は阪神の運営で、東京は直営なんですってね。そうだったのか。
MBA型ともいえるコスト重視ホテルなんだそうです。

メディアリテラシーの大切さを実感せずには居られない研修だったなー、と。
高い授業料でしたけど、もういいんです(byアンナ)

ザ・リッツ・カールトン東京

takamaien_n at 23:56|PermalinkComments(4)TrackBack(0)

June 29, 2007

確かに混んでましたが

国立新美術館

やっぱり行ってよかったです!! 「大回顧展モネ」
実は行こうか行くまいか、スッゴク迷ったのですが・・・。

数年前にパリに行ったときに
行程上の問題で、オルセー美術館に行くか、ジヴェルニーのモネの家に行くかを
さんざんに悩み抜いて、ジヴェルニープランを採用した私は
オルセーのモネの絵を観れなかったことを、実は今もかなり悔やんでいますので
それを、今回少しでも解消できれば・・・と目論んでいました。

これは入場チケット。
モネ大回顧展

Papaさんにアドバイスいただき、人が多いのは覚悟の上で・・・と言われていましたので
入場する時間を調整しました。
閉館時間の近い夕方を狙って行ったところ、チケット売り場や、入場で並ぶことは全くなく
入場してからは
夕方ということも、時期的な問題もあったので汗くさーい美術鑑賞ではありましたが(苦笑)
お気に入りの絵の前で、微動だにせず佇むことを、それほど憚れることなく鑑賞できました。
(迷惑に思っていた方もいらっしゃるとは思うのですが)
館内の混みっぷりは、パリのルーブルよりは、ずっとマシだったかも・・・です。

でも、この作戦がたてられたのは、Papaさんのおかげです。
アドバイスをいただき、ありがとうございました♪ご親切に心から感謝します。

さて、¥500をケチって
小泉今日子さんがナレーションしている“音声ガイド”サービスを受けなかった私は
詳しい知識もないまま、自分の感覚だけで、鑑賞を続けていたのですが
運のいいことに、美術の勉強をしている方、現役の美大生など
この“新美”の開館記念展の入場が、いったい今日で何度目なんだろう?
・・・と思わせるような方々が
クロード・モネの【カタログ・レゾネ】 を、宝物のように大切に大切に抱えて持ちながら
同じ時間帯に館内に居合わせてくださっていたようで
すごく詳しい生解説付きで、鑑賞することができた絵も何枚かありました。
ラッキー!!

有名な「睡蓮」シリーズはもちろんのことですが、今回、特に印象に残っているのは
「積みわら」「ポプラ並木」「ルーアン大聖堂」などの連作です。
(美大生との遭遇に恵まれたのは、このセクションだったので!)

特に彼が生涯30点も描き続け、
光と光が物体に及ぼしている色彩の変化を捉え続けて
グラデーション技法だけで、その複雑な色彩を表現した「積みわら」シリーズ
(美大生の受け売り!)
特に、オルセー収蔵の「積みわら・夏の終わり」は、本当にため息もので
“光の画家”と呼ばれる理由が、凄くよくわかった気がしました。

モネサイン

彼のこのサインも大好き♪

モネ大回顧展の詳細はコチラ
国立新美術館
東京都港区六本木7-22-2
TEL:03-5777-8600
10:00〜18:00
休館日:毎週火曜日

takamaien_n at 00:24|PermalinkComments(2)TrackBack(0)