手塚治虫
January 30, 2007
映画 どろろ
公開初日、レイトショーにて。
手塚治虫先生は好きだ。原作の「どろろ」も読んだ。でも初日に観に行くほどのファンではない。
KUROがどうしても「どろろ」がいいと駄々をこねるからしょーがなく・・・
あ゛〜、やっぱりDVDで十分だったよ〜。
だから「幸せのちから」にしようっていったのにぃ(苦笑)
実写版は無理と言われていた手塚ワールドを
現代のVFX技術がついに「どろろ」映画化をもたらした!ってことで
ここのところのプロモーション合戦はすごかったよねー。さすが電通。
この映画で、何にいちばんお金がかかってるって-----宣伝なんじゃ?!
ええ---誘惑されてみましたよ、我が家も。思惑どおりに。
<怪奇時代劇ファンタジー>なんていう日本か中国でしかつくれないような
ジャンルだっていうのは面白いところだし、VFXはまあがんばったと思う。
柴崎コウもすっごくいい演技だったと思うし、
ブッキーもワイヤーアクションがんばりましたね♪可愛いし好きだよ!と思う。
(妻夫木くんの横顔アップ。キリリ!のシーンがやたらとあったね。ファンサービス?!)
まず、中井貴一が醍醐景光というキャスティングが好きになれず
(線が細すぎるというか綺麗すぎるというか)地獄堂での一幕の“凄み”のなさに
オープニングから興ざめてしまった。
最期の魔物にとり憑かれるシーンはとっても良かったんだけどね。
ニュージーランドロケでしたっけ?スケール感はあるのかもしれないけど
「ラストサムライ」的な違和感を感じ得ず。
時代設定は原作では室町時代だったと思うけど、映画ではいつなんだろう?
ワイヤーアクションが結構あるから近未来的でもある。
醍醐のお城は、煙がモクモクと出て「ハウル------」みたいだし(驚)
それに多国籍、いや無国籍。
途中、琵琶法師の情けなさと俗っぽさが目に付きすぎたのと
シーン展開のテンポが悪くて、中途半端な“間”があったのと
無理やりな音楽が、すごくチープに感じてしまった。
(私にとって、音楽は映画の中でかなりのウェイトを占めているらしい)
映画館の中は、20代前半のカップル(彼女が妻夫木くんのファン?)なんかと
手塚ファン系の男組?などでかなりうるさかったことも
私のテンションを下げてしまったのかもしれない。
私といえば、劇場内が少しシラけ始めたのを感じるほど、映画に集中できず
ため息をつきつつ「でもこれからもしかしたら面白くなるかもしれないじゃん?!」
---と、自分に言い聞かせて、負けが確定してしまった試合のスポーツ観戦のごとく
がんばれがんばれ!心で唱えながらと観ていました。
久しぶりにエンドロールが始まったら、退出してしまった映画だったなー。
何か可哀想な気分になってしまって、いたたまれないような気持ちで。
さすが原田芳雄さんと原田美枝子さんはキャリアを感じ、素敵でしたが
妖怪ファンには消化不良だと思うし
まあ、これはアイドル好きの方が観に行く<アクション娯楽映画>なんじゃないか?
と思いました。
でも選択をしたのは私だ。私が悪い。TBSは悪くない。
でも、「どろろ」は「ブラックジャック」に繋がるんだね。
“百鬼丸”は“ピノコ”のプロトタイプだったんだね。
やばいっ。「ブラックジャック」読みたくなってきちゃったぞ。
◇あらすじ◇
武士の醍醐景光が天下が取りたい一心で
その代償にこれから生まれ来る自分の子の48箇所を魔神にくれてやると約束をする。
やがて、その生まれたての、身体の48箇所がない異形の赤ちゃんは川に流されてしまう。
ヒルコのように・・・。
川下で医者に拾われたその赤ちゃんは
百鬼丸と名乗り、自分の身体の48パーツを取り戻す旅に出て、
途中で、天下のこそ泥の、どろろに出会う。
魔者を倒すごとに、奪われた48箇所の身体のパーツがすごい痛みを伴って
1つずつ復活していく。
映画どろろ公式サイト
☆ただしアクセスするのは、通信回線の早い人だけにした方が無難かも
2007年/日本
TBS
監督:塩田 明彦
プロデューサー:平野 隆
主演:
妻夫木 聡 @百鬼丸
柴崎 コウ @どろろ
中井 貴一 @醍醐景光
原田 美枝子 @百合
原田 芳雄 @寿海
土屋アンナ @鯖目の奥方